舟を編む 第11話「灯」

第11話「灯」

長い長い編集作業を終え『大渡海』がついに完成。
しかしここがゴールではない。辞書編集を通して次の世代へと言葉を繋げていく作業が待っている。


大都会の印刷が始まる。
刷り出しを持って松本先生を訪ねる荒木と馬締。

数ページの未完成な大渡海を愛おしそうに撫でる松本先生。
辞書は完成しても精度を上げるための改訂作業は続く。
終わりのない作業ですが、松本先生はそれを循環する生命の営みと同じだと語る。

日本では国を挙げて辞書編纂が行われた事は皆無。言海も大槻文彦が生涯をかけて編纂したもの。
公金を使って辞書を作れば内容に口出しされる可能性もあった。
言葉は自由でなくてはいけない。
ひとつひとつ託すように語っていく松本先生に泣けてきます。

食堂にガンが見つかりました。
穏やかに話す松本先生は自分の仕事と思いが繋がったと確信しているんでしょうね。
松本先生の病気はとても辛い現実ですが、後継者を残せた事はとても意味のある事だと思います。

辞書作りは永遠に終わらない。次の誰かに辞書編集を託すまで。
馬締たちもまた思いを繋げるために言葉と向き合っていくんですね。

大渡海の完成を待たず松本先生が亡くなりました。
先生が辞書にかけた思いは西岡の中にもしっかりと繋がっていました。

編纂作業だけで辞書は作れません。外から大渡海を支えてくれる人も必要です。
今にして思えば西岡が宣伝部に異動になったのは大正解だったかもしれません。
西岡は出世し自ら大渡海の宣伝を担当。
上からの圧力で潰されかけただけに、文句を言わせない立場まで登ったんでしょうね。

間に合わなかったと涙を流す馬締に寄り添う香具矢。
ここにもまた大渡海を支えてくれた人がいます。

編集部に完成した大渡海が届く。企画から出版まで十数年掛かった大渡海の完成に実感が沸かない。
月の裏でお祝い。少し整理してから追いかけます。気持ちを落ち着かせたい。

大渡海には西岡の名前も載っていた。
馬締と西岡を互いに支えあい、補い合う存在だと評していた松本先生。
人は誰かと支え合い、補い合わなければ生きてはいけない。それが今なら良く分かる。
多くの人に支えられて完成した大渡海。完成おめでとう。西岡の仕事はこれからが本番ですw

出版記念パーティーで荒木から松本先生が生前に書き残した手紙を受け取った馬締。
大渡海の完成には間に合わないと分かっていたようです。先生は荒木が馬締を連れて来てくれた事に感謝を述べ、大渡海に関わった日々はとても楽しかったと。
辞書の完成を見届けて貰いたかったけど、馬締たちとの出会いのおかげで辞書作りへの情熱は消えなかったようです。

辞書は言葉という大海原を照らす灯。
その灯を消さないように馬締たちはこれからも辞書を編んでいく。

電子辞書やPCで簡単に言葉を検索できる時代ですが、久しぶりに紙の辞書に触れたくなりました。
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