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超訳百人一首 うた恋い。 第12話

第12話「道雅と当子 右京太夫道雅/うき世の月 三条院」

身分違いの恋・・・

栄華を極めた中関白家(藤原家)も道長にと取って代わられ今はもうその面影もない。
天皇の息女・内親王が伊勢神宮に斎宮として下る。
内親王を見送る前日に藤原道雅に声を掛けたのはなんと内親王・当子様ご本人。強引に用心棒に任命しちゃいました。

京を離れる前に町を見ておきたい。
当子の願いをかなえるために、御所を見渡せる丘へ。

泣き出してしまった当子を不器用に慰める道雅に恋してしまったようです。

3年の任が明け、京に戻った当子に文を書いた道雅。
ここから2人の道ならぬ恋が始まる。

斎宮まで勤めた内親王と臣下の結婚など許されなかった時代。
2人の関係がばれる前に結婚してしまえばいい。
そうすれば娘を溺愛する父帝がそれなりの地位を用意してくれる・・・

それでは出世のために宮様に近づいたように見られてしまう。
道雅にも男のプライドはあるだろうし、当子への思いを出世の道具と見られることにも抵抗があったのでしょう。
それならどうしたら二人は結ばれるの?

2人の恋は帝の知るところとなり、2人は二度と会えなくなってしまう。
正当な形で一緒になることなど叶わないと分かっていた。
あの時、当子の願いを聞き入れ、さらっていれば良かった・・・
悔やんでも悔やみきれない。でも受け入れるしかない。

今はただ 思ひ絶えなんと ばかりを
     人づてならで 言ふよしもがな

あなたに会えなくなった今 ただひとこと あきらめるよと 直接伝えたいだけなのに

去っていく道雅の後姿が切ない。

Bパートは当子視点。
帝を退位した父・三条院。

周りからどう見られるか・・・娘の事を思えば、臣下との結婚を許せるはずがなかった。
その立場ゆえに、娘の恋も応援することが出来なかったと後悔する三条院。

泣き暮らし、今もまだ傷の癒えない当子ですが、この頃には男の立場というものも分かってきたようです。

結婚を待ってくれと言われた時、自分よりも面目を大切にする男だと思ってしまった。
駆け落ちするしかないと思っていた。道雅は自分をさらってくれると思っていた。

道雅は天皇の娘という不自由な暮らしから自分を救い出してくれる運命の人。
自分の思いだけを押し付けていたのではなかろうか。

世を儚み、出家すると言う父。
そして当子も尼となることを決める。道雅以外の人と一緒になる気はないのですね。
それほどまでに一生に一度の恋だったんでしょう。

月夜の晩に出会い、月だけが知っている二人の逢瀬。
とうとう陽の光の下で顔を合わせることはなかったけれど、道雅との思い出を胸に生きていく。

今生で叶わなかった恋は来世で叶うといいですね。

今回のお話は切なかった。
身分違いの恋の話はたくさんありますが、久しぶりに王道なお話を見たせいかすごく切なかったです。
史実とは多少違うようですが、これは超訳。切ない余韻が心地よいです。

花澤香菜ちゃん無邪気な演技がはまってたなぁ。


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